それぞれの“さと”になってほしい。

それぞれの“さと”になってほしい。

先日は『さとにきたらええやん』の上映後に、重江監督と「自立生活サポートセンター・もやい」の大西連さんをお呼び、トークイベントを行いました!!
レポートにしてまとめましたので、是非ご一読ください!!

重江監督(以下:重) 大西さん(以下:大)

重:今日はお忙しいなかありがとうございます。
  大西さんにも映画のほうご覧頂いて、まず感想のほうからお聞き出来たらなと思うんですけど

大:はい。西成って、僕らのような支援をやってる人からすると、かなり思い入れもあり、特別な場所だなというのがあって。
  しかも子どもたちが主人公で、それが描かれているということがとても面白くてですね。しかも出てくるメンバーが、パワーがあるというか。
  子どももそうだし、職員の人たちもそうだし、映り込むおじさんたちものいわれぬ個性感みたいな。
  考えるというか感じる映画だな、と思いましたね。

重:ありがとうございます。観て頂いた方も含めて、ほんとに子どもたちから力を貰ったって言ってもらえるのが一番嬉しくて。
  子どもの貧困の映画みたいな言われ方もするんですけど、もちろん、社会的に凄い話題にはなってきてますので、そういった側面も意識はしましたけど、僕自身がね、通ってるなかで、この子どもたちにパワー貰ったし。スクリーンを通して子どもたちが観た人にパワーを、与えてくれるんじゃないかなと思って作ったんで、凄い嬉しいですね。

大:言い方が適切かどうかわからないんですけど、もやいという団体は“支援者じゃない支援者”だと思っていて、専門知識のある友人・隣人・知人っていう風に意識しています。
  弁護士じゃないから代理人になれなかったり、お医者さんじゃないんで、診断書書けないとか、もやいという立場は結構中途半端なんです。
  もやいっていう名前は、共同で事を成すとかそういった意味なんですけど。あえてその立ち位置で、支援者じゃなく、一緒に考える仲間・相手なんだよっていうこと。
  その人がその気になれば一緒にっていうのを大事にしていて、それが本来の人間関係の作り直しというかベースになると思っています。
  さとは泊まれるし、遊べるし、ご飯も食べれるし、いろんな年齢の人がいて、中には喧嘩もするけど、そこに行けばホッとする。
  人と人とがそのままでいられる、そこの重要性みたいなものを再認識できたかなって。
  
重:さとのこどもたちは、どんな道で寝ていようが、飲んでいようが、ホームレスだろうが、喋ろうと思ったら喋りにいく。
  さとの子供も職員さんも、何かをやってあげてるっていう感がすごくないんですよね。
  もちろん専門職の人もいるので、専門的な知見に立って、色々と動かれることも多いんですけど、本当にフラットと言うか。
  支援してますよ、じゃなくて“一緒に生きてます”とか“一緒になんかやってます”みたいな関係性なんですよね。

  映画の中にも子どもの夜回りのシーンがありましたけど、外で寝てるホームレスの人に子供らはスーッと行って
  「おっちゃん寒ないん?」「なんでそんなところで寝てるん?」とか「身体大丈夫なん?」とかね。

大:おっちゃんらが街によくいる地域だからってのもあるのかもしれないんですけれど、よく考えたら大きな駅に行けばホームレスのおっちゃんがいるわけですよね。
  自分の住んでる所のすぐ近く、隣にある問題、そこに共存している話しだけど、なんとなく遠くに置いちゃってるんですよね。
  子どものチカラってすごいなって思うのは“おっちゃんそこおるやん”って話でしょ?子どもの純粋さの良い部分というか突っ込んでいけるというのを凄く感じられました。

重:皆さん多分、うっそうとした社会で人との関わり疲れをしたりね。なるべくあんまり関わらんで、最低限で生きていけるかなぁとか。
  でも僕が「こどもの里」に出会えてホッとしたみたいに、誰かと関わりたいと思ってる人も沢山いると思っていて。
  日本のスラムやって、すごい言われ方をしている釜ヶ崎は“逆に答えが沢山ある”と思っているんですね。
  色んな問題が沢山あるからこそ“一緒に何とかしましょうや”っていう人たちも沢山集まっていて、
  そういった人たちが一緒に混ざり合いながらやっていくから凄いパワーを発揮してるんじゃないかな。
  だからこれまでの歴史の中で、専門的な福祉とか人間関係だとか多様性とか小難しいことも含めて、いっぱい答えがある街なんじゃないかなぁって思ってますね。

大:難しい事は沢山あるんですけど、多分一番重要なのはシンプルで、シゲっていう兄ちゃんが遊びに来たから“遊んでやった”っていう子どもの感覚とか、
  デメさんが“子供が好きだから”さとを作ったっていう。今日映画を観て、よりそういう場を作っていきたいなって思いましたし、是非皆さんも作ってほしいなぁって。

重:みんなで世の中おもしろくしていきましょうっていうね。

大:そうですね。難しい事じゃなくて、面白いことしよ、楽しいことしよって本当それだけでいいと思っているんで。
  それだけで凄く日本は、豊かになるんじゃないかなって。この映画はシゲさんから投げられたボールだと思っているんで、受け取った皆さんがどうするのか
  それぞれの地域だったり、会社だったり、どこでもいいんですけど、どこかで皆さんが“さと”になってくれたら嬉しいなと心から思います。

以上となります。3月の『さとにきたらええやん』の上映は後半戦に突入します!!
是非皆様のご来場お待ちしています。

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