2017年10月24日
今回は、事業者の方にとっても関心のある「補助金・助成金」について取り上げます。
「補助金・助成金」というのは、ざっくり言ってしまうと税金の一部を事業者に還元する仕組みです。
還元する、といっても税金還付とは異なり、税務署への申告だけではお金が還ってくるわけではありません。
「補助金・助成金」は、官公庁(国または地方自治体)が、その独自予算の一部を割いて、事業者に支給します。つまり、税金として一度国庫に納められ、予算として執行された中から事業者に対して支払われます。
そしてこれが一番重要ですが、「補助金・助成金」には事業の実施目的があります。
この実施目的に合った事業者が選択され、そこに対してお金が出てくるのです。
つまり、「補助金・助成金」は、希望すれば必ず受け取れるわけではないのです。
ならば、どのような事業者であれば「補助金・助成金」を受け取ることができるのか。
それは、「補助金・助成金」の制度ごとに違いがあります。
「補助金・助成金」は、その予算の出所の利害に合致するように制度が作られます。
たとえば、厚生労働省の中でももともと労働省の部局であれば、
・失業率の低下
・いわゆる「正規社員」の増加
などが、目的となりやすいことはご理解いただけるでしょう。
とすると、その部局の予算から出る「補助金・助成金」は、新規採用や「非正規社員」の常勤化を行った事業者に対して支払われることもご納得いただけるでしょう。
我が国には、かなり昔からさまざまな「補助金・助成金」制度があります。
そのうち、どれが当社にとって利用可能であるのか?それを判断するのは、正直申しましてなかなか骨の折れることかと推察されます。
そうしたときは、たとえば私のような中小企業診断士に一度ご相談ください。
「補助金・助成金」の応募要件に合致しているかどうか。
また、「補助金・助成金」の事業目的から見て、どのような事業者であれば支給を受けられる可能性が高いと言えるか。
たとえば上記のような観点で、アドバイスすることができます。
最後に。
「補助金・助成金」は、事業者に対する税金の還元です。
そのため、その支給を受けるためには官公庁が納得できるだけの事務作業が発生します。
そうした事務作業の手間が、「補助金・助成金」の支給額とマッチしているかどうかを、慎重に考える必要があります。
これまでも、私はそうした事務作業をこなすことが困難である事業者の方に対しては、「補助金・助成金」の申請を諦めるように説得してきました。
世間では、「補助金・助成金」の申請書作成を代行し、その手数料収入をもって事業とするいわゆる「補助金コンサルタント」が溢れかえっているようです。
そうした「補助金コンサルタント」にとってみれば、手数料収入さえ手に入れば後のことはお構いなし、という話もよく耳にします。
この後のことというのは、まさに既に述べた対官公庁の事務作業のことです。
このブログをご覧の皆さまが、よい相談相手を見いだされることを祈念いたします。